土下座させ学生の頭踏む=医学部教授を停職―横浜市立大
横浜市立大医学部の男子学生=当時(20)=に暴言を吐いたり、暴力を加えたりしたとして、同大は29日、医学部の50歳代の男性教授を停職3カ月の懲戒処分とした。
同大によると、教授は被害者学生とは別の医学部の学生から相談を受けた際、被害者学生の問題行動が原因と思い込み、2月22日の医学部の学期末試験開始直前、試験会場で被害者学生に名誉を傷つける発言をしたという。
被害者学生は身に覚えのない暴言の理由を聞くため教授の部屋を訪ねると厳しい叱責を受け、土下座をさせられ、頭を足で踏みつけられ、頭を丸めることを要求された。
教授は同大の調査に対し、自らの一方的勘違いに基づき暴言や暴力を振るったことを認め、「心よりおわびし反省している。大学教員として持つべき品位、品格を持ち得ていなかった」と話しているという。
Yahoo!のコメント欄には、「停職!?クビだろ!!!」「ただの暴力じゃないだろ。
土下座させて頭を踏みつぶすなんて、全裸にさせる、唾を吐きかける等人間に極度の屈辱を与える暴行じゃないか!こんな奴はクビだろ!」「職権乱用!」「とんでもないアホ。」など、教授に対するかなり激しい意見が飛び交っていましたが、私が上記の記事内容の中で最も気になったことは、「被害者学生とは別の医学部の学生から相談を受けた際、被害者学生の問題行動が原因と思い込み」という点でした。
一体どんな内容の相談を受けたのかはわかりませんが、噂話や相談に対して、最も避けるべきことは「片方からの話だけで判断する」ということなのではないかと思います。
相談をもちかける目的というのは、2種類あると思います。
1) 本当に困っていて、どのように解決したら良いのかわからないため話を聞いてほしい
2) 許せないので、どうにかして特定の人を制裁してほしい
「被害者学生とは別の医学部の学生」は、もしかしたら後者であった可能性もあります(もちろん、前者だった可能性もあります)。
私の中のイメージでは、この教授は正義感が非常に強い性格で、相談を持ちかけた学生の話を全て信じてしまい、「けしからん!」と怒りを爆発させてしまったのではないかと思います。
幸い反省しているのとことですので、これから相談事に相談者以外の人物の話題が入ってくる時、あるいは噂話に対応する時には、「話題にあがっている当事者」の意見も真摯に聞き、その上で客観的に判断することをぜひ心がけて頂きたいものです。
また、自分の生命に危険を感じた時でない限り、
どんな理由であっても暴力は絶対に許されるものではありません。
教授に対する「停職3カ月」という現実的かつ厳しい処分を下した横浜市立大の対応に、「暴力・暴言は許さない」という毅然とした誠意を個人的に感じました。
Yahoo!のコメント欄には、「解雇じゃないのか」といった意見も多くありましたが、現実的には解雇されることはほとんどないのではないかと思います。
初回である、ということを考えてみても、相当厳しい処分だと思います。
不要な怒りから生まれる暴力・暴言が少しでもなくなり、お互いに尊厳を持って日々を穏やかに過ごすことのでできる世界がさらに広がりますように。
私の心からの願いです。